久米装枠舎Kume Frame

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写真家 山口明宏 すべてが愛であるように

ホワイトオークの額縁が2つ並んでいる 左はポストカードサイズ、右は2Lサイズ

額縁を寝かせて裏板を持ち上げているところ 側面に真鍮のプレートが見える

私が山口さんの作品に感じるのは、世界に対して「願い」のようなものを抱えながら、向き合い続けているということです。

側で話を聞いていると、それは一見華やかな「写真」という印象とは違って、地道に土着的なものを重ねながら作っているのだな、と感じます。山口さんとは出会って10年以上になります。友人であり、相談相手であり、仕事を共にしてきた大切な仲間です。

「もっとたくさんの、写真を好きな人に、気軽に写真を飾ってほしい。そんな額縁をつくりたい」

この額縁は、山口さんのその言葉から設計がはじまりました。

額縁を斜めから見たところ 板の薄さと側面の真鍮プレートが分かる

「木の板」に写真がすっとはまっただけのように見える、ミニマルなかたちです。枠で囲むというより、板の一部が窓になっているような収まりを探しました。

額縁の裏側 マグネットで留まった裏板を両手で外しているところ

背面には、マグネットで固定された板があります。それを外すと、写真を簡単に入れ替えられます。ポストカードと2Lの、二つのサイズをつくりました。

額縁の側面にあしらった真鍮のプレートの寄り 4本のビスで留められている

上下にささやかにあしらった真鍮のプレートは、木とともにゆっくり色を変えていきます。装飾のように見えますが、木の反り留めを兼ねています。

仕上げは無塗装にしました。木そのものの質感が、そのまま伝わるように。そのぶん汚れはつきやすいので、扱いには少し気をつけていただけたらと思います。

白い壁に掛けられた額縁 木の写真が収まっている

日常の中で気軽に、そして長く使い続けることのできる額縁になりました。

制作にあたって、山口さんからこんな言葉をいただきました。

「額装の歴史を辿ってみると、16世紀ごろには建築の一部みたいに凝った額が作られていたそうです。そう考えると、久米装枠舎の久米岬さんがもともと建築家で、不思議な縁に導かれるようにして額を作るようになったのも、なんだか必然のように思えてきます。写真を仕上げて最後に額に収めるというひっそりとした工程が、彼のおかげで心躍る創作の時間に変わっている」

写真を額に収める時間が、そんなふうに変わっていたのだと知って、嬉しく思いました。

展示会場の机に置かれた額縁と、並べられた写真たち

9月19日から10月18日まで、SOLIWOOD PRODUCTS 吉祥寺ショップで、山口さんの写真展「空白を泳ぐ」を開きます。水の揺らぎをテーマにした作品を、久米装枠舎の無垢材の額に納めて展示します。久米装枠舎がこの場所で作品展を開くのは、今回が初めてです。お近くにお越しの際は、ぜひお立ち寄りください。

額縁仕様
デザイン:オーダーメイド
樹種:ホワイトオーク
仕上げ:無塗装
サイズ:ポストカード・2L

写真家 山口明宏
HP / Instagram
アーティスト、写真家、映像作家、デザイナー。神奈川県小田原市生まれ。主な被写体は花と人、そこに含まれる景色。自身が関わる全てを写真機で記録し、それを元に作品を制作している。制作手法は写真・映像・コンピュータプログラム・音楽と多様で、成長と希望をテーマにした自身の処女作「Littlegrowth」から一貫して、内省的な世界感を詩的に表現しつづけている。能登半島地震の復興支援活動「つなぐおわん」への関わりをはじめ、ピアニスト横山起朗のCDジャケット・ライブ撮影、support surfaceのコレクションムービー撮影など、多数のプロジェクトに関わる。

展覧会 山口明宏 写真展「空白を泳ぐ」
2026年9月19日(土)〜10月18日(日) 12:30〜18:00 火・水定休
会場 SOLIWOOD PRODUCTS 吉祥寺ショップ

この額縁を発表した展覧会
「久米装枠舎と7人の景色」TIERS GALLERY(表参道)2026年5月7日〜10日

作品に合わせた額装について、どうぞお気軽にご相談ください。

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